髪を構成する主成分「ケラチン」。
ケラチンは18種類のアミノ酸からできるタンパク質です。
今回は、ケラチンが育毛のためになぜ必要なのか、また効果的にケラチンを合成する食べ物についてご紹介します。
髪を作るケラチンは育毛に必要なわけ
ケラチンは、食事から摂取したタンパク質が体内の消化器官でアミノ酸に分解されたあと、18種類のアミノ酸が再合成されることによって作られます。
つまり、ケラチンを作り出すにはこの18種類のアミノ酸が必要なのですが、そのうち9種類のアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれ、体内で合成することができません。
ケラチンを作るアミノ酸の種類と、そのうち必須アミノ酸は以下の表の通りです。
含有率順位 | アミノ酸名称 | 必須アミノ酸 |
---|---|---|
1 | シスチン | |
2 | グルタミン酸 | |
3 | アルギニン | |
4 | スレオニン | 〇 |
5 | セリン | |
6 | プロリン | |
7 | ロイシン | 〇 |
8 | バリン | 〇 |
9 | アスパラギン酸 | |
10 | イソロイシン | 〇 |
11 | グリシン | |
12 | アラニン | |
13 | フェニルアラニン | 〇 |
14 | リジン | 〇 |
15 | チロシン | |
16 | メチオニン | 〇 |
17 | ヒスチジン | 〇 |
18 | トリプトファン | 〇 |
体内で合成することのできない必須アミノ酸は、食べ物から摂取しなければなりません。
つまり、必須アミノ酸のもとになるタンパク質を食事から摂ることはイコール髪の原料を取り入れることになり、育毛にはとても大切なことなのです。
ケラチンを合成するために効果的な食べ物とは
必須アミノ酸をバランスよく摂るためには良質なタンパク質を含む食べ物を摂取する必要があります。
タンパク質が良質かどうかを示す基準として、「アミノ酸スコア」というものがあります。
アミノ酸スコアの高い食品には、以下のようなものがあげられます。
タンパク質の種類\アミノ酸スコアの値 | 100 | 90以上 | 80以上 | 70以上 | 60以上 | 50以上 |
---|---|---|---|---|---|---|
植物性タンパク質 | 枝豆 おから |
大豆 豆乳 納豆 豆腐 |
油揚げ とうもろこし なめこ |
かぼちゃ じゃがいも アスパラガス えのき ピーマン 米 そば 栗 バナナ いちご |
きゅうり にんじん ほうれん草 キャベツ アーモンド みかん りんご |
|
動物性タンパク質 | 肉 魚 牛乳 卵 ヨーグルト |
チーズ | アサリ ウニ |
エビ イカ タコ ホタテ |
アワビ |
アミノ酸スコアが100というのがもっとも良質なタンパク質ですが、肉・魚・牛乳・卵などの動物性タンパク質の食べ物です。
しかし良質なタンパク質である一方、カロリーも高くなりがちと言えます。
それに対し植物性タンパク質の食べ物はアミノ酸スコアの数値は低めです。
しかし低カロリーだったり、身体に必要なビタミンやミネラルを摂取するために必要な食品です。
つまり、アミノ酸スコアが高いからと言って肉ばかり食べたり、数値が低い野菜をおそろかにするのは良くありません。
髪にはケラチン以外にも必要な栄養素がたくさんありますので、上記の食べ物を意識した上て、いろいろなものを食べるのがよいと言えるでしょう。