女性の薄毛の原因は、加齢やホルモンバランスの変化によるものが多いということはよく知られています、
しかし実は、それ以外にも薄毛の原因として栄養不足があげられます。食事だけでは髪に必要な栄養が足りているないことも多く、さらに偏食気味な人は不足しがちです。
今回は、髪の成長に必要な栄養素であり、育毛に効果的と言われている亜鉛についてご紹介します。
ケラチンの合成に欠かせない「亜鉛」
髪の主成分はケラチンというタンパク質ですが、そのタンパク質は食べ物から摂取したものが体内で再合成して作られています。このケラチンの再合成が行われる際に欠かせないミネラルが「亜鉛」です。
亜鉛には、ケラチンの再合成を促進する以外にも、抜け毛を招く5αリダクターゼの働きを抑制する効果があるため、育毛にはとても効果のある成分なのです。
しかし亜鉛は通常の食生活では不足しがちな栄養素とも言われています。亜鉛が不足すると髪の成長が活発に行われないため、薄毛に悩む方は意識して亜鉛を含む食べ物を摂取するようにしましょう。
亜鉛を多く含む食材とは
亜鉛を多く含む食材としては、牡蠣・牛肉・鶏肉・豚肉・レバー・卵・チーズ・ごま・アーモンド・のり・ワカメ・昆布・カニ・スルメ・白米・納豆・ブロッコリーなどがあげられます。
しかし食品からの亜鉛の吸収率は低く、30%程度と言われています。
そのため、亜鉛を多く含む食材をあまり摂取しない人は、サプリメントからの摂取も効果的です。
亜鉛の吸収を高める食べ方とは
育毛効果を高めるには、亜鉛だけ摂るのではなく、その効果を高めるためにビタミンB2・B6、ビタミンC、クエン酸などと合わせて摂ると吸収もよくなり、亜鉛の働きがよりよくなると言われています。
その一方、亜鉛には、カルシウム・食物繊維・タンニン・カフェインと結合することで体外へ排出されやすくなってしまうので、亜鉛の吸収をより高めたいときには、これらの成分と亜鉛を含む食品を同時に摂取するのは控える方のがベストです。
また、ファストフードやコンビニ弁当などのインスタント食品に多く含まれる、リン酸塩・ポリリン酸・フィチン酸・グルタミン酸ナトリウムなどは、亜鉛の吸収を妨げてしまうと言われています。できるだけ、インスタント食品は避けるようにしましょう。
亜鉛の1日の摂取推奨量は成人男子で10mg、成人女子で8mgとされています。これを目安に、過不足のないように亜鉛の摂取をするように心がけましょう。
亜鉛に副作用はある?過剰摂取にも注意
亜鉛は育毛にとても重要な成分ではありますが、その一方で副作用にも注意が必要です。
1日100mg以上の亜鉛を長期間過剰摂取し続けてしまうと、吐き気・脱水症状・発熱・倦怠感などの副作用があらわれる場合があります。
さらに、亜鉛には銅を体内から排出する働きもあるため、亜鉛の過剰摂取により銅不足が起こる可能性があります。
まとめ
亜鉛の育毛への効果についてご紹介しました。
しかし、亜鉛ばかりを摂るのではなく、それ以外のビタミンなどの栄養素もバランスよく摂取したうえで、亜鉛が不足しないように気を付けるというのが大切です。
食事に気を付けたり、サプリメントを上手に取り入れることで、上手に亜鉛を摂取して髪を元気にしていきましょう。